5月28日
霊界の事を始めればきっと動き出すのではないかと思っていたが、まさかこんなに顕著に……。
動画を作っていて眠くなる。
いつのまにかあちらの世界に入っている。
彼女たちが現れた。
確か3月頃に現れたが、それでも実質プロジェクトが盛んだった頃以来だ。
マダムの役割を果たしているのはやはり姫だった。
みな全裸である。
姫が私の唇に乳房をあてがうため、スウーッと上体を近づけグニュッとそれを押し付けた。
ウズラのゆで卵がつぶれるような、妙な現実感がある。
こちらも上体を起こしている体勢のようだ。
しばらくじゃれあいもつれ合った。他にも数人霊がいるので姫か誰かさえもわからない。
そのうちひとりの女のあの部分を口愛する。
すると
「バシッ――」
叩かれた。
舐めたのは数秒くらいだった。
見ると両目を吊り上げて怒っている細面の女の霊が、私の頭の前に立っている。
現場検証をしてみると、そのおんなは私と女の前に立って一部始終を見ていた。
どうやら嫉妬に狂ったのか、上からパシッと右手を勢いよく打ち下ろしたらしい。
私の眼には顔を真っ赤?にして怒っているようなおんなの腰から上が映っていた。
姫はいつも女たちのなかでは主導的な立場なので、やきもちを焼いた女が姫であるとしか考えられないのだが、しかしどうも印象や容姿が違っていた。
出てきたときはもっとおっとり見えてふっくらした感じだった。けっこううれしいのか微笑さえ浮かべていた。
これは実はいつものことだった。姫が何人もいるように、彼女のはずなのだがどこか違っていた。
長髪のほっそりとしたおんなだった。
人間にはない霊魂の不可思議さは、いつ解明できるか知れない。
女主人のご不興でほかのおんなたちも消え、私は空虚でうす暗い自室に取り残された。
不思議と暗いのに暗視装置を使っているときのように部屋のようすが見えた。
「ねえ、姫――、これ片付けてよぅ。」
おれはあまえるように姫にいった。
ポケットのなかにはじっさいごみがたくさん入っていた。
現場で散らかさないよう拾ってきたゴミだった。
ところが姫はすでにいなかった。
空虚な空間に一人取り残され、いったいどこをどう探せばよいかもわからなかった。
ここまでで異次元空間の滞在を保つことは限界だった。
非常に危うい状態であることは気づいていたが、けっこうこの状態を維持することに注意を払っていた。
気を抜いたので現実に戻ってしまったのだ。
夢のなかから霊界へいってしまうこともたまにある。
そんなときはいつものように四苦八苦していくより楽ちんである。
いつもはちょっとしたことで現実にもどってしまうのではらはらドキドキだが、今回は途中から霊界だなと気づき始め、現実を意識することなく、何の問題もなく浮遊していた。
どこから来たのかは覚えていないが、大きな建物を上る階段のあたりで気づき始め、いつものことなので
これは“しめた”と喜び歩いた。
上がっていくとそれまでの薄暗い雰囲気とは打って変わった明るい館内だった。
始めてっきり自衛隊の営舎なのかと思ったが、どうやら勘違いのようだ。
廊下は広く、また、壁も扉もみなガラス張りだったので、
広い部屋がたくさん連なっているんだなと思った。雰囲気的には学校のようだ。
むかしの学校にはなかっただろうか。
廊下と教室をはさんだ壁にガラス張りの窓があって、教室で授業を受けている生徒達の様子が伺える、きわめてオープンなつくりだ。
しかもドアノブやほかの金具が金であり、ほかは天井以外すべて深緑――この二色は極めてよく合う色使いで、よく格式の高いホテルなどで、このような高級感を漂わせたつくりになっている。
私も好きな色柄だ。
天井は確かベージュ色だったと思う。模様までは覚えてないが、石膏の浮き彫りのレリーフがされていたようにも思う。
ずっと進んでいくと反対側にでて、そこのバルコニー(窓から身を乗り出してか?)から外を眺めると、そこには青い海が広がっていた。
左のほうに頭をめぐらせてみると、もうひとつの似たような校舎があった。
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